導入部
「調剤薬局はやめとけ」
就職活動中、ネットやSNSでこんな言葉を見て不安になった人もいるかもしれません。実際、入社後に「思っていた仕事と違った」と後悔する新卒薬剤師がいるのも事実です。
ただし、すべての調剤薬局が悪いわけではありません。
「やめとけ」と言われがちな薬局には、共通する経営の特徴があります。
この記事では、新卒薬剤師が後悔しやすい薬局の特徴と、避けるための見極め方を解説します。
本文1:「やめとけ」と言われる薬局の実態
ただ薬を渡すだけの仕事になる
「薬剤師になったのに、ただ薬を渡すだけ」
そう感じてしまう職場で働く新卒薬剤師は少なくありません。
患者さんとの会話はほとんどなく、服薬指導はマニュアル通り。薬歴も最低限の記録だけで、深く考える余地はありません。在宅医療やかかりつけ業務に関わる機会もなく、毎日同じ作業の繰り返しです。
最初は「慣れれば楽」と思っていても、次第にやりがいを感じられなくなり、3年以内に転職を考え始めるケースも多く見られます。
なぜ、こうした働き方になってしまうのでしょうか。
背景にあるのは、処方箋枚数だけで利益を追う経営です。
本文2:処方箋枚数依存の経営が持つ問題
薬剤師を「作業員」として見る構造
処方箋枚数依存の薬局では、利益の源泉は「何枚処理したか」です。
そのため、目標は常に「1枚でも多く、早く」。薬剤師の専門性より、処理スピードが重視されます。
かかりつけ薬剤師指導料や在宅医療、服薬管理といった技術料は軽視されがちです。時間がかかる業務は「非効率」とされ、評価されにくくなります。
結果として、薬剤師は専門職ではなく「作業員」として扱われやすくなります。
知識を深めても活かす場がなく、成長実感も得られません。
一方で、技術料を重視する薬局は考え方が違います。
- かかりつけ薬剤師の算定を積極的に行う
- 在宅医療に力を入れる
- 服薬指導の質や継続的な関わりを評価する
こうした薬局では、薬剤師の専門性そのものが利益につながります。
就活では、面接で
「かかりつけ薬剤師の算定率はどのくらいですか?」
「在宅医療はどの程度行っていますか?」
と聞いてみてください。
数字や具体的な説明が出てこない場合、処方箋枚数依存の可能性が高いです。
本文3:「やめとけ」薬局の5つの特徴
就活で避けるべきチェックポイント
次のような特徴が重なる場合は注意が必要です。
- 処方箋枚数を最優先している
「1日〇枚処理が目標」と強調される。 - かかりつけ・在宅の話が出ない
質問しても曖昧な返答に終始する。 - 服薬指導が形式的
見学時、会話がほとんどない。 - 調剤スピードばかり評価される
「早さ」「効率」がキーワード。 - 技術料について説明できない
経営指標として意識されていない。
これらは、薬剤師の専門性よりも「処理能力」を重視しているサインです。
本文4:やりがいを感じられる薬局とは
専門性を活かせる環境の見分け方
やりがいを感じられる薬局には共通点があります。
- かかりつけ薬剤師の算定率が高い
- 在宅医療を積極的に実施している
- 服薬指導の質を評価する仕組みがある
- 患者さんとの関係構築を重視している
- 技術料で利益を出す経営をしている
見学時には、
薬剤師が患者さんとどんな会話をしているか、
薬歴がどれだけ丁寧に書かれているか、
在宅医療に関する資料や説明があるか、
を確認してみてください。
まとめ
「やめとけ」は薬局選びの問題
「調剤薬局はやめとけ」と言われる理由は、職場選びにあります。
処方箋枚数だけで勝負する薬局では、薬剤師は消耗しやすくなります。
一方で、技術料を重視する薬局では、専門性を活かし、やりがいを持って働くことができます。
就活では、仕事内容だけでなく、どこで利益を出している薬局なのかを必ず確認してください。
あなたが薬剤師として成長できる環境は、必ずあります。